初の小学生プロ誕生なるか!?リアルタイムバトル将棋プロe棋士編入試験についての解説

間もなく始まるプロe棋士編入試験についての詳しい解説記事です。
概要はこちら。
www.silverstar.co.jp

めちゃくちゃざっくり言うと、凄く強い小学生プレイヤーが活躍しているので、プロ入りに挑戦してもらおうという話です。

 

プロe棋士とは

異色の将棋ゲーム「リアルタイムバトル将棋」におけるプロプレイヤーの名称です。
プロライセンスを獲得した時点でプロe棋士となります。
また、細かい話になりますがその時点でリアルタイムバトル将棋の公式段位が四段に昇段し、ランキングポイントが240になります。

プロライセンスとは

日本eスポーツ連合JeSU)が発行するもので、認定タイトルごとにJeSU公認大会での活躍等優れた成績を収めた人に取得の権利が与えられるものです。
また、それ以外にもIPホルダーが優れた実力を持ったプレイヤーに対して推薦を行う特別枠というシステムもあります。
詳しくは以下をご覧ください。

jesu.or.jp

小学生がプロライセンス獲得可能に

2023年の5月までは、プロライセンスを獲得できるのは中学生以上となっていました。
これが6月に改訂されたことによって小学生プレイヤーでもプロライセンスが得られるようになりました(実は年齢制限に下限は設けられていないので規約上は未就学児のプロライセンス獲得も可能…?)。
ちなみに賞金獲得に関する規約も合わせて改訂されています。従来は中学生プレイヤーはジュニアライセンスという扱いで賞金の受け取りを辞退する必要がありましたが、それもなくなって正式に賞金を獲得できるようになっています。


今回挑戦する小学生プレイヤー


小学四年生のko_ta君です。
画像を見ての通り第二回銀星戦という大きな大会でプロ達を倒して準優勝という素晴らしい成績を収めています。
また、この大会以外でもオンライン開催の公式大会において常に上位入賞するなど実力は折り紙付き。はっきり言ってしまうと今の時点で全プレイヤーの中でも一二を争うくらいの強さなのです。

プロe棋士編入試験とは

今回初めて実施されることになった制度です。
元々想定されていなかった制度なのですが、現にプロと同等以上の技量を持ったプレイヤーが登場し、大型大会で非常に高い成績を収めたこと。
更に元々8人枠のプロe棋士に現在一人欠員が出ているといった事情。もっというとそれが小学生プレイヤーという話題性。様々な事情が重なった結果、行われることになったわけです。

言うまでもなく実際の将棋界におけるプロ棋士編入試験を参考にしたというか、それにちなんだシステムですね。
将棋における実際のプロ編入試験をざっくりと説明しますと、奨励会を通した通常のプロ入りとは別の特別枠というような扱いで、対プロ公式戦で勝率6割5分以上といった高い戦績を収めた人に受験資格が与えられるというものです。
受験者はプロ棋士の新四段5名と対局を行い、3勝した時点でプロ入りが認められます。

今回のプロe棋士編入試験では3名のプロe棋士新四段が試験官役となり、挑戦者が2勝した時点でプロ入りが認められます。
(より正確に言うと2勝した時点でIPホルダーのシルバースタージャパンさんが特別枠でのプロ入り推薦を行って、JeSUさんの方でそれが承認されてジュニアプロライセンスが発行される、という流れになります)
リアルタイムバトル将棋というゲーム、プロ化が始まってからまだ日が浅いので新四段といっても歴で言うと最初にプロになった人達と一年も違わないのですが、せっかくなので本物の将棋界のシステムにできるだけ合わせてみたっていう感じになりますね。


試験の日程




ということでプロになってから日が浅い順で公人直人さん、私ことまこと’、鷺宮ローランさんの順で試験が行われます。10/1に第一局が行われ、最短で10/15の第二局の時点でko_ta君のプロ入りが決まります。
試合形式は4本先取と通常の大会での試合よりはやや長丁場。
配信チャンネルが毎回違いますのでご覧になりたい方はお気を付けください。

 

今後の影響等

仮にko_ta君のプロ入りが決まった場合、全タイトルにおいて初の小学生プロライセンス獲得ということになります。
今後の他のタイトルにおける小学生のプロ化に対する一つのモデルケース、試金石になるといえるかもしれません。
是非注目してみてください。


ということで終わりです!
個人的にもこの試験というか試合はとても楽しみにしています。