リアルタイムバトル将棋で使われる駒組集です。
トップ層が使う比較的メジャーなものからマイナーなものまでいろいろまとめてみました。
手順等がちょっと間違っているものもあるかと思いますが、駒組の参考にしてみてください。
5筋突きバランス型
リアルタイムバトル将棋のトップ層がよく使う駒組集。
— まこと’ (@makotodash) 2023年12月30日
手順はちょっと間違ったりしてるかもしれませんがご参考までに。
その1。私がよく使う形。最近はここから7七銀と角道を閉じて角交換を拒否することが多いです。#リアルタイムバトル将棋 pic.twitter.com/eAm3Dy44gA
私はあまり筋違い角を使わないので5筋の歩は突いてこのようなバランス型にすることが多いです。
ただし相手が筋違い角狙いで5筋の歩を突いていない場合はここから5五歩と伸ばして位を取り、5六に筋違い角を打つことはできます。
私以外だとko_ta君もこれに近い駒組にすることが多いでしょうか。
6八の銀が7八にいたり、5七と4七の王様と銀が入れ替わったり多少駒組のバリエーションはあります。
また、これはこの形に限ったことではないですが左右の香車を上げた形にするかどうかは好みもあります。
筋違い角狙い
れお選手が比較的よく使う形。
— まこと’ (@makotodash) 2023年12月30日
5筋の歩を突かないのがポイントで、角交換から4七もしくは6七に筋違い角を打つのが狙い。
7七角と上げておくことで相手からの角交換に対して同桂馬と取ることができる(8八のままだと同金のタイミングで少し隙ができる)が上げないこともある。#リアルタイムバトル将棋 pic.twitter.com/WCPttPNFhI
トッププレイヤーであるれお君がよく使う形で、ここから筋違い角の攻めを仕掛けていくのが基本戦術となっています。
プレイヤーの技量が必要とはいえ、長らくこの筋違い角戦法が猛威を振るっていますので、現状における最強の駒組の一つといっていいかもしれません。
王将アグロ
星野先生がよく見せるいわゆる王将アグロ。
— まこと’ (@makotodash) 2023年12月30日
この後3五歩と突いて同歩同玉と一歩を取りにいくのが狙いで、2筋の突き捨てや角交換などを絡めた早い攻めが刺さることがある。
相手がしっかり受けるなら一歩もらった状態で王様が下がって仕切り直す。#リアルタイムバトル将棋 pic.twitter.com/cbqHrwfpei
速攻戦法に向けた駒組。3七から王様が上がっていくので5筋の歩は突かなくてもいいです。
王様をケアする必要があるので慣れるまではあまりおすすめできませんが、早めの仕掛けでペースを掴むことができるのがメリットの一つかもしれません。
ローラン式王将アグロ
同じく鷺宮ローラン選手がよく使う王将アグロの形。
— まこと’ (@makotodash) 2023年12月30日
受け側が対応を間違うと一気に壊されてしまうことがある怖い攻めだが、攻める側も王様が狭くなってすぐに取られてしまうリスクもあるので使いこなすのはなかなか難しい。#リアルタイムバトル将棋 pic.twitter.com/yeowqqP4yZ
ローランさんが独自に発展させた王将アグロ。
こちらの方が準備手順がやや多いものの、その分攻めの威力が上がっています。
ちなみにキングブランカアグロが正式名称(?)らしいです。
腰掛銀
飛車ちゅう選手がよく使う形。
— まこと’ (@makotodash) 2023年12月30日
2筋と8筋の歩を突かないのが特徴で、これによって争点が減って相手からはやや攻めにくい形となる。
相手が5筋の歩を突いていなければここから5六銀と腰掛銀の形に据えることができる。#リアルタイムバトル将棋 pic.twitter.com/M5dnOzXYVF
飛車ちゅうさんが好んで指す形でバランスがとても良いです。
動かす駒の数が少ないため完成までが早いのもメリット。
一応相手が5筋の歩を突いている場合でも5五歩確定反撃に対し角でケアできるので腰掛銀に上げることはできます。
アルファ囲い
アマ強豪のアルファ選手がよく使う、通称アルファ囲い(私が勝手に呼んでいるだけです)。
— まこと’ (@makotodash) 2023年12月30日
ここから角交換を挟んで5七に角を打つのが特徴で、5七の角が左右によく利いた優秀な受けの形となる。
5筋の角頭が弱点となるが左右の桂馬の利きもあって意外と崩れない。#リアルタイムバトル将棋 pic.twitter.com/JwLFYUxf6d
アルファさんが多用する形で、駒の打ち込みの隙もなく崩しにくいです(3八と7八への打ち込みは王様でカバーできます)。
受けが好きな人にはおすすめできる形。
風車
全ての歩を突いて角道を閉じる、風車系の形。
— まこと’ (@makotodash) 2023年12月30日
ともかく自分から攻めたくないという時に採用される完全な受けの形で、両者がこれを採用した場合は引き分け再試合が濃厚となる。
相手から攻められにくいが自分からも動きにくくなるため、終了間際の攻防で不利になるのがネック。#リアルタイムバトル将棋 pic.twitter.com/r3LoFqq4Px
本将棋の風車とは少し形が違いますが基本的な考えなどが似ているので風車と呼ばれることが多いです。
動画の形よりは画像の方の5七角5八玉5九飛車の形が基本になるかと思います。相手が何が何でも無理やり攻めてくるようなタイプなら採用してみるのも一興かもしれません。
攻めが苦手な人や初心者におすすめ…と言いたいところですが、これだけだと時間終了間際の判定勝負狙いの攻防で困ることになるので慣れてきたら角道を通した他の形にも挑戦してみましょう。
クロス式
クロスさんがよく使っていた端角の形。
— まこと’ (@makotodash) 2023年12月30日
本将棋の発想ではなかなか出てこない独特の形で、ここから相手の6四歩を狙って6四角6五銀と仕掛けていく。
7七桂馬で角交換を拒否できることもあって駒組に意外と隙がなく、相手から阻止されずに形を組みやすいのも特徴の一つ。#リアルタイムバトル将棋 pic.twitter.com/jHe5Ni5PBs
元プロのクロスさんが編み出した、クロス仕掛けとも呼ばれる端角の攻めを狙う駒組。
使うプレイヤーが少ないこともあって意外性があります。
右腰掛銀
昨日の続きというかおまけで私がたまに使うマイナーな駒組集。
— まこと’ (@makotodash) 2023年12月31日
右辺で腰掛銀の形にするために先に3七桂馬と上げて2九飛車と引き、2八に銀を移動させるのがポイント。
左辺は自由ですがこのような桂馬を上げた形だと確定反撃を受けないので銀を前に立たせることができます。#リアルタイムバトル将棋 https://t.co/UnD4hoktc1 pic.twitter.com/oCArDZZRfI
2六に腰掛銀を作る形。
ここから7九角と引き角にして2四の地点を狙い、クロス仕掛けの発想で2四角2五銀のような仕掛けができそうです。
ダブル腰掛銀
似たような形。センターでダブル腰掛銀。
— まこと’ (@makotodash) 2023年12月31日
どちらかというと受け寄りの形かなと思いますが、ここから3五歩と突いて空いたスペースに3六金と盛り上げていくような手はありそうです。#リアルタイムバトル将棋 pic.twitter.com/0XRGT9PF2A
中央を手厚くする形。
これ以外にも4筋と5筋の歩を突かないで4六と5六に銀を上げる不思議な形も前にやったことがあります。
全金駒腰掛の陣
左右の桂馬を跳ねて奇数筋の歩だけを突いておくことで可能になる全金駒腰掛の陣。
— まこと’ (@makotodash) 2023年12月31日
実戦で確か一回だけ使ったことがあります。謎の迫力がありますが実用性はよく分かりませんでした。#リアルタイムバトル将棋 pic.twitter.com/nReCC8taYZ
受けは強いと思うんですけどどうも自分から動きにくかったです。
可能性はあるかもしれないので要研究といったところでしょうか。
四間飛車
四間飛車。6六歩と突くので攻めっ気のある相手だと6六角6五歩の攻めが飛んでくると思いますがそこで同飛と取るのがおもしろそう。
— まこと’ (@makotodash) 2023年12月31日
打ち込みの隙が少ない序盤だと飛車よりも角の方が攻め手として使いやすいと思います。
飛車がいなくなる右辺は駒組の自由度がやや上がります。#リアルタイムバトル将棋 pic.twitter.com/AOdjMQAWgB
リアルタイムバトル将棋ではあまり使われない振り飛車。
動画と違って一旦角を引いて4筋ではなく5筋の歩を突き、4六に角を移動させるというような指し筋もあります。
中飛車
中飛車。対応型といったところでしょうか。
— まこと’ (@makotodash) 2023年12月31日
飛車を振った場合は右の桂馬を上げずに駒組ができるため、桂頭の弱点がなくなるのが一つのメリットになります。
相手が6三の地点の筋違い角で3六の地点を狙ってくる場合などは桂馬は跳ねない方が受けやすいです。#リアルタイムバトル将棋 pic.twitter.com/4xaSU0u7u8
振り飛車の中では比較的使いやすい形かなと思います。
右桂を跳ねたくない時などに採用の余地がありそうです。
向かい飛車
向かい飛車。6六角と上げるのが一つの工夫で、大抵角で取られますが同歩として空いた6七に筋違い角を打ち込むのが狙い。
— まこと’ (@makotodash) 2023年12月31日k
動画では5筋と6筋の歩を突いていますが、展開によってはこの後角が使いにくくなってしまうので扱いがやや難しいです。#リアルタイムバトル将棋 pic.twitter.com/ilUhAKFSYP
序盤からちょっと特殊な動きをするので相手を警戒させる効果はありそうです。
8筋方向からの仕掛けなどが研究で編み出されたらおもしろくなりそう。
単に7七角からの向かい飛車もできますが即角交換をされた場合に同桂の形がちょっと弱点になりそうな感じがします。
銀冠形
主に左辺で金と銀の位置を入れ替えて銀冠系に組むための手順。
— まこと’ (@makotodash) 2023年12月31日
単に7八銀だけだと角を素抜かれてしまうので7九金の一手でカバーします。
右辺においてもこの手順だと飛車を振らずに桂馬を上げない駒組ができます。#リアルタイムバトル将棋 pic.twitter.com/7d0DZ5vBWb
王様を囲うわけではないので本将棋の銀冠とは違いますが一応。
角交換に対し同金と取れるので前線が崩れにくいことと、銀が金に紐づけできているのでやや固くなるのがメリットです。
あまり採用されていませんが駒組の一つとして一考の余地がありそう。
袖飛車
挑神戦の時に使っていた袖飛車の形。
— まこと’ (@makotodash) 2023年12月31日
5筋の歩は突かずに4七か6七に筋違い角を打つのが狙いです。
2筋の歩も突かずに3七か1七から銀を前に繰り出す余地を残してあります。#リアルタイムバトル将棋 pic.twitter.com/Y283AZj6DR
これに似た駒組として右四間飛車があります。
相手が4四歩と角道を閉じた形に対する攻めの陣形として有効ですが、プロクラスなどの対戦においては角道を閉じるプレイヤーが減ったことなどもあって採用率はかなり下がっています。
ということでいろいろ紹介してみましたが、リアルタイムバトル将棋ならではの特殊な駒組はまだまだ存在します(研究中の手順なんかは実戦で使いたいのでここに載せてなかったりもします)
自由な発想で自由な駒組ができるのがこのゲームの魅力の一つなので、個人的にももっと研究をして有効な形を探ってみたいなと思っています。
気に入った駒組があれば是非使ってみてほしいですし、自分で独自の形を考えて組んでみるのも楽しいと思います。それでは!